2019年06月08日

個人再生

みなさん、こんにちは。

今回は、私が弁護士業で力を入れている債務整理、特に、個人再生について書きたいと思います。

弁護士業について書くのは初めてですね。


債務整理は、借金の返済が難しくなったときに、借金を減額してもらったり、免除してもらったりする法的な手続のことです。

債務整理の方法は、任意整理、特定調停、個人再生、自己破産の4つがあります。

この4つを、裁判所を利用するか否かで分けると、
利用しない任意整理と、利用する特定調停、自己破産、個人再生に分けられます。

また、手続後、借金の返済が必要か否かで分けると、
返済が必要ない自己破産と、返済が必要な任意整理、特定調停、個人再生に分けられます。

そうすると、個人再生は、裁判所を利用して、借金を減額してもらい、その減額になった借金を払う手続ということになります。


個人再生は、借金額が500万円以内であれば、100万円まで減額されます
(ただ、100万円以上の財産がなければという条件は付きます)
かなり減額されますよね。

それも3年間の分割払ですので、100万円を36で割ると、
1か月あたりの返済額は約2万8000円になります


そして、3年間で100万円を返済すれば、残りの400万円は免責されます。
これなら、無理なく返済していけるのではないでしょうか。


もし、借金額が500万円を超えていれば、5分の1に減額されますので、例えば、借金額が800万円だと160万円に減額されます。
36で割ると、1か月あたりの返済額は約4万5000円です。
やはり、かなり減りますね。


また、個人再生は、自己破産にはない以下のメリットがあります。

@ 個人再生には、住宅資金特別条項というものもあり、住宅ローンがついた自宅を残すことができます。
 つまり、ローンで買った家に住み続けることができるということですね。自己破産した場合、自宅がなくなるのとは大きな違いです。
ただし、個人再生を利用しても住宅ローンが減額されることはありません。

A 借金の理由が、パチンコ、競馬、FX、株、先物などギャンブルの場合、自己破産では、免責不許可事由ですが、個人再生では、問題ありません。

B 破産では、資格制限があります。例えば、生命保険外交員や警備員の方は、破産すると欠格事由に該当するので、退職しなければなりませんが、個人再生の場合は、その必要がありません。

C 自営業者の方は、自己破産すると営業用財産が処分されて、営業継続が難しくなりますが、再生では処分されませんので、営業継続が可能となります。


このように、個人再生には、自己破産にはないメリットがありますので、
私は、借金のご相談に来られた方には、個人再生について必ず説明することにしています。

ただ、返済していくことが前提のため、継続して又は反復して収入があることが必要ですので、無収入の方は利用できません。


昨年、全国で、自己破産した人は約7万3000人おりますが、個人再生した人は約1万3000人ですので、自己破産と比べるとかなり少ないですね。

個人再生は、平成13年にできた手続ですので、最近出来たわけではないのですが、まだ、認知度が低いのかもしれません。


ちなみに、個人再生は、小規模個人再生と給与所得者等再生がありますが、通常、小規模個人再生を選択します。

給与所得者等再生には、可処分所得額という基準があり、一般的に、小規模個人再生より弁済額が多くなるからです。

ただ、債権者のなかに大口の債権者がいて、反対されそうな場合、給与所得者等再生を選択する場合もあります。

法律相談では、必要に応じてこの点も説明します。



借金額が300万円を超えると、毎月の返済がきつくなると思います。

法テラスを利用できれば、法テラスが弁護士費用を立て替えてくれます。
利用者は、5000円〜1万円の範囲で、法テラスに分割払していけばよいので、
弁護士費用でまとまったお金は不要です。

もし、収入が基準以上で、法テラスを利用できない場合、当事務所は、弁護士費用の分割払もOKです。

借金問題で悩んだら、すぐにご相談ください。

では、また。

P.S
今後、このブログのタイトルを
ひらくの「今が大切!」」に変えます。
先日、ふと思いついて、いい!と思ったからです。

posted by ヒラク総合法律事務所 at 12:22| Comment(0) | 弁護士業

2019年07月27日

自己破産

みなさん、こんにちは。

今回も前回同様、私が力を入れている債務整理についてです。
前回は個人再生でしたので、今回は自己破産について書きますね。

前回書いたとおり、自己破産は、裁判所を利用し、手続後、借金を払わない方法です。
手続後、借金を払わないので、無職の方でも利用できます。

無職の場合、弁護士費用はどうするんだ?
と疑問に思うかも知れませんが、法テラスを利用します。

法テラスは、国によって設立されたので公的な機関で、弁護士費用を立て替えてくれます。立替えですので、利用者は、法テラスに月5000円〜1万円の範囲で、返済していくことになります。
ただ、生活保護を受給している場合などは、返済を猶予してくれます。

法テラスを利用できない場合、当事務所では、弁護士費用の分割払もOKです。


このように、自己破産手続をする場合、弁護士費用としては、まとまったお金は不要なのですが、例外として、予納金があります。

金額的には10万円以上で、自然人で自営業でなければ、10〜20万円ですね。

この予納金は、一括で支払わなければなりませんので、人によって、きつい場合があります。

実際、自己破産するのにお金がかかるなんてぇふらふら 
とショックを受けていた相談者もおられましたので、以下、説明しますね。

一口に自己破産と言っても、自己破産に至る事情は、人によって様々ですし、もっている財産の有無、内容も違います。

そこで、裁判所が、破産事件を処理するにあたって、書面審理だけでなく、調査したり、財産が有れば換価が必要な場合がでてきます。

その調査や換価を行うのが、破産管財人です。
ですから、破産管財人は裁判所が選任します。

破産管財人には、弁護士が選任され、仕事をするわけですから、その報酬が必要になります。

仕事内容は、申し立てられた破産事件の処理ですから、自己破産を申立てる人が、破産管財人の報酬を用意してください、となります。

これが予納金が必要な理由です。

そして、予納金は、破産管財人の報酬にあてられるわけですから、返ってこないのが通常です。

ところで、破産管財人が選任される事件を管財事件といいますが、自由財産拡張型、免責調査型、資産調査型が管財事件のよくあるパターンです。


自由財産拡張型
破産開始決定時、つまり、裁判所が破産開始とした時点で、もっている財産の合計が20万円以上の場合です。

20万円以上の財産は、自己破産するともてないのですが、経済的再生のため、自由財産として拡張して認めて欲しいとお願いするんですね。

そこで、拡張するのが相当かを破産管財人に判断してもらうのです。
拡張が認められると自分の財産になります。


免責調査型
破産法252条1項1号から11号には、免責不許可事由が規定されています。
もっともポピュラーなのは、4号の「浪費又は賭博その他射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと」ですかね。
競輪、競馬、パチンコなどのギャンブル、株式投資、先物、FXをたくさんするとこれにあたります。

免責不許可事由の有無、有る場合でも、裁量免責が相当か、調査し意見するのが破産管財人の仕事になります。


資産調査型
処分可能な財産があるか調査して、お金にかえられる場合は、換価して債権者に配当するのが破産管財人の仕事になります。
この点、気をつけたいのが、相続財産です。
不動産を相続したが、亡くなった方の名義のままになっていると、これにあたります。
多くは持分ですけど。

財産はないと思っていたが、不動産持分があることがわかり、予納金どうしようがく〜(落胆した顔)
となる方がときどきいます。

以上、自己破産について大ざっぱに書きました。

実際は、管財事件より、予納金のいらない同時廃止事件が多いです。

詳しいことは、相談時にお話しします。お気軽にご相談ください。

では、また。

posted by ヒラク総合法律事務所 at 12:04| Comment(0) | 弁護士業

2019年09月16日

消滅時効を主張しよう

みなさん、こんにちは。

今回も、前回同様、私が力を入れている債務整理についてです。

今回は消滅時効について書きます。

「時効」という言葉は、よく聞くのではないでしょうか。

時効には、取得時効と消滅時効があるのですが、一般的に、よく聞く時効は、消滅時効の方だと思います。

借金を返さなくてよくなるのは、消滅時効のほうです。


借金問題の相談をしていると、ときどき、けっこう前の借金についての相談があります。
長年、音信不通だった業者から、突然、請求書が来て、私のところに相談にいらっしゃるんですね。

その場合、私は、「最後に返したのは、いつごろですか?」と尋ねると、
「5年以上前です。」と答える方がいます。

そうすると、消滅時効が完成している可能性がでてきます。
もし、消滅時効が完成してれば、援用することによって、残っている借金を全く返済しなくてよくなります。

「完成する」とは、時効期間が中断なく経過していること、
「援用する」とは、簡単に言えば、主張することです。

民法の消滅時効は、援用して、初めて効果が発生します。


過去の依頼者の例を紹介します。

@
Aさんは、他人の会社について、合計約5000万円の連帯保証債務を背負っていたのですが、なんと、すべて消滅時効が完成しており、援用により、連帯保証債務がなくなりました。

連帯保証債務は、借金と同じですから、借金が0円になったんです。

こんなにうまくいくなんてexclamation×2

依頼者はもちろん、わたしもビックリしたケースでしたひらめき

A
また、これは先日のことです。
Bさんは、元本だけで2社合計して約1600万円の住宅ローンを抱えていました。
遅延損害金を含めると3000万円以上の借金です。

長年、連絡がなかった業者から、突然、請求書がきたので、相談に来られたんですね。

当初は、自己破産の方針だったのですが、取り寄せた取引履歴をみてみると、自宅が競売で売られてから、長年、全く返済していなかったので、消滅時効が完成していました。

当然、援用しましたので、借金が0円になったのですexclamation×2

ちなみに、Bさんは、弁護士費用について法テラスを利用しておりました。
そして、うつ病で無職でしたので、法テラスへの償還(支払)も猶予されています。

自己破産しなくても、合法的に、借金を返済しなくてよくなるのが消滅時効です。
スゴイ制度です。

ところで、消滅時効の期間ですが、株式会社の業者からの借金は5年です。
銀行、クレジット会社、消費者金融は、そのほとんどが株式会社ですので、最後に返済した日から5年経っていれば、消滅時効が完成している可能性があります。

ただ、業者が、裁判所に訴え提起して判決を得るなどしていると、消滅時効の期間は10年に伸びます。
ですから、裁判所の判決があるかどうかは、非常に重要になります。

自分が判決を取られていることを知らない、又は、忘れてしまっている方は結構いらっしゃいますが、その場合は、依頼後私が調べます。


消滅時効で要注意なのが援用権の喪失です。

消滅時効に必要な5年が経過していても、消滅時効が完成していることを知らずに債務の承認をしてしまうと、消滅時効の援用ができなくなってしまうのです。

これが時効援用権の喪失です。
これは信義則(民法1条2項)を根拠にするもので、最高裁昭和41年4月20日大法廷判決で認められました。

例えば、長年音信不通だった貸金業者が、突然、自宅にやってきて、「10円でもいいから払ってくれ」と迫られて、10円払ってしまうと、せっかく完成した消滅時効の援用ができなくなってしまいます。

10円を払うだけでなく、「後で払うからちょっと待ってくれ」と回答した場合も、援用権を喪失すると思われます。

ですから、請求されたら、すぐに、弁護士に相談してください。

当初借りた会社とは別の会社、特に債権回収会社から請求されたりもしますので、業者から請求書がきたら、すぐに相談にいらしてください。

なお、株式会社でない業者の場合、例えば、信用金庫などは、消滅時効の期間は10年ですので、このあたりも相談でお話しします。

では、また。
posted by ヒラク総合法律事務所 at 16:44| 弁護士業