2020年04月30日

民法改正2

みなさん、こんにちは。

前回の更新から、約1か月半がたちました。

この間、ホントいろいろありましたね。
東京オリンピックは1年延期されましたし、緊急事態宣言もだされました。

人生でこんな事もあるんだなぁと驚きの連続です。
家に帰ると、毎日、寝るまでニュースをみる日々が続いています。

岩手県は、現時点でも、感染者0とのことですが、緊急事態宣言の対象になりました。
自宅近くで、「当面の間、休業します。」といった張り紙をしている飲食店を複数みかけました。

当事務所は、マスク、消毒、換気、距離に気をつけて営業中です。


さて、今回も、民法改正についてです。

2回目は、民法95条の錯誤について書きます。

錯誤は、意思表示の誤りのことであり、表示の錯誤内容の錯誤および動機の錯誤の3つあります。

表示の錯誤は、例えば、税込110円と言うべきところ、税込み108円と言ってしまったという錯誤。

内容の錯誤は、よく出てくる例は、ドルとポンドを同価値と考えて1ドルと書くところを1ポンドと書いてしまったという錯誤。

動機の錯誤は、例えば、近くに地下鉄の駅ができるので値上がりするだろうと思って土地を買ったが、地下鉄の駅はできず値上がりしなかったという錯誤。



改正点は、以下のとおりです。

1 無効から取消しに
旧民法で錯誤は無効と規定されていましたが、条文上「取り消すことができる」とされました。
従来から、錯誤無効は、相対的無効とか取消的無効と言われていましたので、条文上、はっきりと「取り消し」とされたのです。


2 動機の錯誤の明文化
旧民法は、動機の錯誤の規定がありませんでしたが、新法では、「その事情が法律行為の基礎とされていることが表示されたときに限り」動機の錯誤の主張が可能と規定されました。

従来の判例法理でも、動機が表示されて法律行為の内容となったことを要件として、動機の錯誤主張を認めていました。

動機の錯誤は、錯誤のなかで圧倒的に多いので、明文化された意義は大きいですね。


3 重大な過失があっても錯誤主張ができる場合
表意者に重大な過失があると、取消しの主張はできなくなります。
この点は、改正はありませんが、例外規定が新設されました。

つまり、
@相手方が、表意者の錯誤について悪意又は重過失がある場合
A相手方が、表意者と同一の錯誤に陥っていた場合
この@A場合は、重大な過失のある表意者も錯誤の主張が許されることになったのです。


4 第三者保護規定の新設
錯誤による意思表示を前提として新たな法律関係に入った善意無過失の第三者を保護されることになりました。

条文上は「意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者には対抗することができない。」と規定されています。

「対抗する」とは「主張する」といった意味です。

取引の安全に配慮したんですね。


錯誤については、以上です。


次回も民法改正について書きたいと思います。

感染予防、頑張りましょう。

では、また。
posted by ヒラク総合法律事務所 at 20:54| 弁護士業